この間の記事に頂いたコメントに触発されて、スタンフォード・ロー・スクールでのアウトラインについて書いてみます。
アウトラインというのは、分かりやすく言えば、講義録(授業ノート)です。こちらの試験は、教科書やノートは持ち込み可、という試験も多いので、試験の鍵のひとつは、いかに見やすくて分かりやすいノートを作っておき、問題を解きながら必要なときに参照できるか、という点になります。
しかし、こんな風に、オープンなのはいいですね。試験対策用だけではなく、授業に興味のあるほかの人たちも見ることができるわけですから。スタンフォード・ロー・スクール(SLS)も、このようなOutlineの共有の努力は行われていて、SLATAという学生組織(真面目な学生サークルのようなもの。学校から予算をもらって活動しています。)が中心になっているのですが、アクセスするには、User nameとパスワードが必要になっていて、これらは基本的に、SLSの学生にしか公開されていません。
学校によって、それぞれ違いがあって面白いですね。
しかし、もっと面白いのは日米の文化の差です。日本では、こういう講義録を作って公に配ったりすると、嫌がる教授もいるような気がしますよね...。きっと、「授業に出なくなるから」というのが大きな理由なのだと思うのですが、その点、こちらでは、授業に出席して発言することが成績の何パーセントかを占めているため、そういう心配はありません。
あ、それとも、日本の先生達が心配していらっしゃるのは、著作権かな...。そういえば、SLSでも、「あの先生は著作権にうるさいから、ノートは手に入らない」という噂もあったような...。